膝痛はさまざまな要因が絡み合って生じますが、「関節軟骨の摩耗」と「筋力低下による負担増加」はとても重要な観点です。
1. 関節軟骨の摩耗
・膝関節の骨端は「関節軟骨」で覆われており、クッションのように衝撃を吸収し、滑らかな動きを可能にしています。
・加齢や長年の使用、外傷、炎症などによってこの軟骨がすり減ると、骨と骨が直接こすれやすくなります。
・その結果、痛み・炎症・可動域制限などが生じ、変形性膝関節症へと進行することがあります。
2. 筋力低下による負担増加
・大腿四頭筋やハムストリングスといった膝周囲の筋肉は、関節を安定させ、荷重を分散する役割を持っています。
・筋力が低下すると、歩行や立ち上がり動作で膝関節そのものにかかる力が増加します。
・その結果、軟骨への圧迫ストレスが強まり、摩耗が加速し、痛みが悪化していきます。
まとめ
◯軟骨が摩耗して「関節そのものが弱る」
◯筋力低下で「負担を受け止めるサポートが減る」
この二つが悪循環を作り、膝痛を慢性化させるのが典型的な機序です。
👉 だからこそ、筋力トレーニング(特に大腿四頭筋の強化)や関節にやさしい運動(ウォーキング、水中運動など) が予防・改善に有効とされています。